お客様からの支持で人事評価!働き方は自由!人を大切にしながら成果を追う「会社は実験室」/有限会社あきゅらいず《後編》

自由な環境は自己成長を促す。大切なのは人と環境の合致

一方で、あきゅらいずの自由な環境にフィットした人はの成長度は高いという。

「自分に厳しく、自分をコントロールできる人、言い換えれば、プロフェッショナルの域に達したいと考えている人、もしくはすでにプロフェッショナルである人にとっては、すごく良い環境だと考えています」(松本氏)

「また、子育て中の女性など、自分のライフスタイルが固まっている人は、当社の柔軟な制度をうまく活用して働いていますね。自分の軸をもっていることが大切なんだと思います」(金光氏)

同社が、試行錯誤を経て得た結論の一つは、この自由な環境自体は間違っていないということ。そのため、目下の課題は採用時のマッチングだ。同社の環境に合致する人材をいかに見極めて採用するか。現在は入社前にお互いの理解を深めるため、トライアルとしてインターン制度を採り入れ、一定の手応えを得ているという。

「『人を育てる』と考えること自体がおこがましいのかなと感じているんです。環境さえ合致すれば、成長する人は勝手に自己成長します。それができる環境があきゅらいずにはある。しかし、土壌に合わず芽が出ない種をいくら蒔いても畑はできません。むしろ大切なのは芽が出たあとです。今はこの考え方に基づいて制度設計を進めています」(松本氏)

どんな企業にもいえることではあるが、特にベンチャー企業の場合、創業経営者の個人力だけで会社が成長できた時期を過ぎ、次のステージに進む際には「人の力」が重要になる。人の成長を促すためにはそのための仕組みや環境を柔軟に作り替えていかなければならない。

あきゅらいず経営陣の合い言葉は「会社は実験室」。この考え方は社員にもしっかり伝えているという。「人を大切にする」と「成果を求める」を両立させるために、組織や制度は次々に変化を続けるが、常に課題をとらえ、分析し、より良い方法を追求し続けるそのスタンスには一切の迷いやブレはない。

構成/伊藤敬太郎

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