開発部門のマネージャーも徳島スマートオフィス勤務
この仕組みを導入したことで地理的条件に縛られない組織運営も可能になった。現在、開発部門のマネージャーは徳島スマートオフィス勤務。また、後述するが、地方在住社員による地域貢献型の新プロジェクトも次々に生まれている。自分の住みたい場所で生活しながら、マネジメントもできるし、自分のやりたい仕事に取り組むこともできるのだ。
同社では、前述のシステムのほか、本社・スマートオフィスがお互いにの実物大のリアルタイム映像をオフィス内に映し出すシステムも開発している。この技術を使えば、同じ空間にいる感覚は一層強くなる。
「私が神山スマートオフィスでその技術の実証実験をしているとき、本社の社員が、私宛の電話を受けて、『板林さん、電話です』と、うっかりスクリーンに映っている私に受話器を渡そうとしたんです。『おいおい、どうやって受け取るんだよ』と(笑)。でも、そのリアル感こそ私たちの目指しているところなんです」
もう一つ、“自由な働き方”を象徴する制度が「複業」だ。ダンクソフトでは、同社に所属しながら、ほかにも自分のやりたい仕事に取り組むことができる。「社会貢献活動」という緩やかな定義はあるものの、逆に言えば、それ以上の制限はない。複業先は特にNPO法人などに限っているわけではなく、何らかの社会貢献を志向していれば、一般企業勤務でも、自営でもOK。
「現在、複業をしているのはパートナー契約で働いているメンバーが中心ですが、自分でギャラリーを運営し、アーチストの活動を支援している社員も。どちらでどのくらい働くかといったことや評価に関しては、ケースバイケースなので、一人ひとりと話し合って柔軟に決めています。複業が当社の事業にメリットをもたらす面もありますから、なかなか一律のルールにするのは難しいですね」
複業に携わるメンバーは、異なるレイヤーをつなげる役割を果たしていると板林氏。働く人は自分の好きなことができ、会社にとってもシナジー効果が期待できる制度だ。
構成/伊藤敬太郎
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