50代ミドルの独立はローリスク
今後20年、さらに30年と働く50代ミドルは、自分の持ち味や強みを活かしながら、新しい仕事にチャレンジすることで、キャリア自律を実現していくことが不可避です。厳しいショック療法に感じるかもしれませんが、私は、会社を一度離れて独立し、自分の力で顧客を開拓し、報酬を得ていく道に勇気をもって踏み出すことを推奨します。ただし、独立とは言っても、50代ミドルの場合は20~30代の若手の起業とはまったくタイプが異なります。若手の場合、投資や融資で資金を集め、ゼロからビジネスプランを構築し、全く未経験のキャリア形成に成否に賭けるのですから、ハイリスク・ハイリターンの独立です。
一方、50代からの独立は、これまで自分が会社の中で数十年と培ってきた仕事の専門能力と経験を社外で活かし、働きがいと稼ぎに換えるもので、ゼロからではありません。また、報酬を得る先が勤務先一か所であったものを、複数の顧客先から得られるように組み替えていくことで、リスクも分散されます。ミドル以降のキャリア開発は、株式投資と同様に「分散」がリスク回避の鉄則です。社員も雇わず個人での自宅開業なら、資金もさほどいりません。自分が好きで得意な仕事、ライフワークにしたいと思える仕事を、これまでの経験値を活かしながら、自分のペースで、しかもローリスクでできるのです。
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