テレワーク時代に求められる上司力とは? 〜コロナ禍で一変するマネジメント〜《第2回》

【STEP①】「相互理解」を深める

支援型マネジメントの第一歩は、部下との間でコミュニケーションに誤解が生まれないように、相互理解に基づく信頼関係の土台を築くことです。そのためには、まず上司が自己理解を深めること。じっくりと内省する時間を設けて、自分に問うてみましょう。自分はこのチームでどのような仕事を実現したいのか。自分が大切にしたい価値や使命は何か。自分はどのような上司でありたいのか。理想の実現のために最善の努力や工夫をしているか…。こうした普段はあまり深く考えることのない本質的なテーマを、コロナ禍で一人の時間を持ちやすい今だからこそ沈思黙考するのです。また、自分が部下をどう思い、どう見られているかも反省してみましょう。部下のことを大切に親身に思っているか、部下の声にきちんと耳を傾けているか、と。

こうした内省を経て自己理解が進んだならば、次に部下との相互理解を深めるための傾聴面談を行いましょう。この機会に、オンラインで1ON1面談に挑戦することをお薦めします。互いの自宅どうしなどリラックスした環境で向き合うと、思いのほか対話がしやすいものです。この面談は業務指示や評価のためではなく、率直な対話と相互理解が目的であることを予め伝えることが大切です。

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ABOUTこの記事をかいた人

人材育成の専門家集団(株)FeelWorksグループ創業者。兵庫県生まれ。大阪府立大学、早稲田大学ビジネススクール卒業。リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」「就職ジャーナル」などの編集長を経て2008年に「人を大切に育て活かす社会づくりへの貢献」を志に起業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、独自開発した「上司力研修」「50代からの働き方研修」、eラーニング「新入社員のはたらく心得」などで400社以上を支援している。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年に(株)働きがい創造研究所設立。一般社団法人企業研究会 研究協力委員、ウーマンエンパワー賛同企業 審査員なども兼職。著書は『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『上司の9割は部下の成長に無関心』(PHP研究所)、『年上の部下とうまくつきあう9つのルール』(ダイヤモンド社)、『「仕事を続けられる人」と「仕事を失う人」の習慣』(明日香出版社)、『もう、転職はさせない!一生働きたい職場のつくり方』(実業之日本社)など30冊。最新刊『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)は、発売2カ月で4刷とベストセラーとなっている。YouTube「FeelWorksチャンネル」で働き方のヒント発信中▶https://www.youtube.com/channel/UCQfltGZFasnuK0BWQA8BSjg/