テレワーク時代に求められる上司力とは? 〜コロナ禍で一変するマネジメント〜《第5回》

【STEP⑤】「評価納得」を得る

部下一人ひとりが自走し始め、チームとしても成果が表れ始めた四半期、さらに半期、期末といった節目ごとに、上司は部下と一緒に仕事の結果を振り返り評価を確認します。ここで大切なことは、評価の厳密さや良し悪しよりも、部下が仕事の成果と課題を正しく自覚し、十分に納得した上で、今後につなげる見通しと意欲がもてるように支援することです。

そのためには、最終的な数値などの結果だけを機械的に評定するのではなく、次なる成長につなげるために結果に至る部下の仕事のプロセスを振り返らせることです。仕事の目的に向けて部下が行った挑戦は大いに評価します。目標を達成できなかった点は、いかに見直しや工夫によって挽回し成果に結びつけるか、部下自身の内省と提案を受けて次の行動計画づくりを支援していきましょう。失敗自体を憂いたり批判するのではなく、今後の成長の糧にできることが何より大切です。部下は、上司が自分の試行錯誤の過程や努力を見守り、理解し認めてくれたことで、次期こそ期待に応え成果を出そうと奮起できるのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

人材育成の専門家集団(株)FeelWorksグループ創業者。兵庫県生まれ。大阪府立大学、早稲田大学ビジネススクール卒業。リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」「就職ジャーナル」などの編集長を経て2008年に「人を大切に育て活かす社会づくりへの貢献」を志に起業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、独自開発した「上司力研修」「50代からの働き方研修」、eラーニング「新入社員のはたらく心得」などで400社以上を支援している。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年に(株)働きがい創造研究所設立。一般社団法人企業研究会 研究協力委員、ウーマンエンパワー賛同企業 審査員なども兼職。著書は『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『上司の9割は部下の成長に無関心』(PHP研究所)、『年上の部下とうまくつきあう9つのルール』(ダイヤモンド社)、『「仕事を続けられる人」と「仕事を失う人」の習慣』(明日香出版社)、『もう、転職はさせない!一生働きたい職場のつくり方』(実業之日本社)など30冊。最新刊『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)は、発売2カ月で4刷とベストセラーとなっている。YouTube「FeelWorksチャンネル」で働き方のヒント発信中▶https://www.youtube.com/channel/UCQfltGZFasnuK0BWQA8BSjg/