WITHコロナ時代・50代ミドルの覚醒が求められている《第2回》

若手世代は「自分の頑張り次第」のフリーランスをめざす

先月、日本経済新聞に若手の働く意識の変化を象徴する記事が掲載されました。「コロナ時代の《働く》①-不安の時代 自分を頼れ 〜隙間で手に職フリーランス人気 在宅、社員の能力差映す」(5/26)。コロナ禍さなかの2020年3月末に、10年間勤めた大手IT企業を自主退職し、フリーランスに転身した32歳の事例です。彼は社会不安が広がる時期の独立について、こう語っています。

「先行きが不透明だからこそ、正社員として会社だけに依存するのは怖くないか。自分のがんばり次第という環境のほうが安心」。彼の場合、5年前から副業でネット広告の仕事を始め、試行錯誤をしながら徐々に実績を積み、副業が本業の収入を超えたことで独立を決意したそうです。最初は全く注文が取れなかったものの、低報酬で不人気な案件を何とか受注し、丁寧に取り組むことで取引先との信頼関係を積み上げ、少しずつ仕事を増やし広げてきました。この地道な取り組みを通して、頼れるのは会社ではなく「自分の頑張り次第」と学び、独立できるだけのスキルを身につけたのです。その強い自律意識と行動力に、次世代の芯の強さを感じました。

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ABOUTこの記事をかいた人

人材育成の専門家集団(株)FeelWorksグループ創業者。兵庫県生まれ。大阪府立大学、早稲田大学ビジネススクール卒業。リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」「就職ジャーナル」などの編集長を経て2008年に「人を大切に育て活かす社会づくりへの貢献」を志に起業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、独自開発した「上司力研修」「50代からの働き方研修」、eラーニング「新入社員のはたらく心得」などで400社以上を支援している。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年に(株)働きがい創造研究所設立。一般社団法人企業研究会 研究協力委員、ウーマンエンパワー賛同企業 審査員なども兼職。著書は『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『上司の9割は部下の成長に無関心』(PHP研究所)、『年上の部下とうまくつきあう9つのルール』(ダイヤモンド社)、『「仕事を続けられる人」と「仕事を失う人」の習慣』(明日香出版社)、『もう、転職はさせない!一生働きたい職場のつくり方』(実業之日本社)など30冊。最新刊『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)は、発売2カ月で4刷とベストセラーとなっている。YouTube「FeelWorksチャンネル」で働き方のヒント発信中▶https://www.youtube.com/channel/UCQfltGZFasnuK0BWQA8BSjg/