ミドル・シニア社員のキャリア自律とは?

「未来年表」を作り、必要な仕事・活動を計画する

現在52歳の私は、20代後半から自分自身の「未来年表」をつくり、節目ごとに更新しています。5年後、10年後、20年後に「どのようになっていたいか」を描き、そこから逆算して「〇歳の時には、こうした仕事と体験をする」「〇歳ではこの学び直しをする」「〇歳までにこうした人脈をつくっておく」といったことを書き込み、計画的に実行していくのです。ミドル・シニア世代にも、50代、60代、70代の未来を想像し、可視化してみることをお薦めします。こうした自分の未来像、将来の目的地から遡って、今できることを考えてみると、会社員をしているうちにやれることがいかに多いかに気づくと思います。

私自身、11年前に起業した時の経験から痛感していることがあります。雑誌やWEBサイトの編集長を務めていた私には「編集」の経験がありましたから、人材育成の講演・研修プログラムや著作等を企画し編集することはできました。しかし、いざ起業してみると、会社運営のための社会保険や税務などの事務や営業活動など、これまでに経験のない仕事が必要になり、とても苦労しました。そこでつくづく感じたのは、かつての職場の在職中に、希望をしてでも経理や営業の仕事を体験しておけばよかったということです。人事異動が適わなくても、同僚に頼んで営業同行をさせてもらえば直にノウハウを見て学べますし、経理や総務の仕事もポイントだけレクチャーを受けることもできたと思います。すなわち、「会社は、様々な体験と学びの宝庫・貴重なリソースだ」ということに、独立して初めて気づかされたのです。そう考えると、ミドル・シニアにとっての会社は、自分の未来づくりのためのまたとない機会が得られる絶好の場所、パラダイスだとも考えられるのです。

以上述べてきたとおり、ミドル・シニアはできるだけ早い時期から自分の「棚卸し」をしつつ、60~70歳代以降の自分の将来像をじっくりと考えることが大切です。その上で、今から会社の内外で自分の力をどう活かすか、またどのような経験や学習を積んでおくかをしっかり考え、計画し、実行します。そのことが、今の職場で目的とやりがいを持って前向きに働く原動力にもなり、自分の今後の働き方・生き方の可能性を大きく広げる「キャリア自律」にもつながるのです。

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ABOUTこの記事をかいた人

人材育成の専門家集団(株)FeelWorksグループ創業者。兵庫県生まれ。大阪府立大学、早稲田大学ビジネススクール卒業。リクルートで「リクナビ」「ケイコとマナブ」「就職ジャーナル」などの編集長を経て2008年に「人を大切に育て活かす社会づくりへの貢献」を志に起業。「日本の上司を元気にする」をビジョンに掲げ、独自開発した「上司力研修」「50代からの働き方研修」、eラーニング「新入社員のはたらく心得」などで400社以上を支援している。2011年から青山学院大学兼任講師。2017年に(株)働きがい創造研究所設立。一般社団法人企業研究会 研究協力委員、ウーマンエンパワー賛同企業 審査員なども兼職。著書は『「働きがいあふれる」チームのつくり方』(ベストセラーズ)、『上司の9割は部下の成長に無関心』(PHP研究所)、『年上の部下とうまくつきあう9つのルール』(ダイヤモンド社)、『「仕事を続けられる人」と「仕事を失う人」の習慣』(明日香出版社)、『もう、転職はさせない!一生働きたい職場のつくり方』(実業之日本社)など30冊。最新刊『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHP研究所)は、発売2カ月で4刷とベストセラーとなっている。YouTube「FeelWorksチャンネル」で働き方のヒント発信中▶https://www.youtube.com/channel/UCQfltGZFasnuK0BWQA8BSjg/